特発性肺線維症の予後と急性増悪
サイトへ公開:2021年06月22日 (火)
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特発性肺線維症(IPF)は予後不良の疾患です。ここでは、IPF患者さんの急性増悪と予後の関連性について、さまざまな観察研究の結果からご紹介します。
IPF患者の予後
海外の報告では、IPF患者の5年生存率は20~40%と示されており1)、各種がんと比べても予後不良の疾患といえます2)。
■IPF患者とがん患者の5年生存率(海外データ)2)

1)Kim DS. et al.: Proc Am Thorac Soc 2006; 3(4): 285-292.
2)du Bois RM.: Eur Respir Rev 2012; 21(124): 141-146.より改変
日本の報告では、重症度ⅠのIPF 患者の生存期間中央値は約5 年(62ヵ月)でした3)。
■ベースライン時の重症度別にみたIPF 患者の生存期間(北海道Study)

3)Homma S. et al.: Respir Investig 2015; 53(1): 7-12. より作成
急性増悪が死因に占める割合
IPF患者では、死亡の約40%が急性増悪に起因することが示されています4)。
■IPFの死因における急性増悪

4)Collard HR. et al.: Am J Respir Crit Care Med 2016; 194(3): 265-275.
5)Natsuizaka M. et al.: Am J Respir Crit Care Med 2014; 190(7): 773-779.
【対象・方法】北海道において2003~2007年に特定疾患医療受給者として新規受理されたIPF患者553例のうち死亡した328例を対象とした。2009年、2010年、2011年のそれぞれ9月に各医療機関に予後調査票を郵送し、その回答と新規登録時の臨床調査個人票の記載事項を照合して死亡原因を解析した。
6)Kondoh Y. et al.: Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2010; 27(2): 103-110.
【対象・方法】 2000~2005年にIPFと診断され、死亡例を除いて3年以上追跡可能であった患者74例を対象とし、急性増悪の頻度や予後などを検討した(日本、単施設後方視的研究)。
7)Jeon K. et al.: Respir Med 2006; 100(3): 451-457.
【対象・方法】1996~2002年にIPFと診断された88例を対象とし、予後予測因子を検討した(韓国、後方視的研究)。
急性増悪の発現率
急性増悪の発現率は経時的に増加し、1年後には8.6%、2年後には12.6%、3年後には23.9%でした8)。
■日本人IPF患者における急性増悪発現率

8)Kondoh Y. et al.: Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 2010; 27(2): 103-110.
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